Contents
1戸建て住宅の代表的の工法
1戸建て住宅には、代表的な工法として「木造在来工法」、「2×4工法」などがあります。
それぞれの工法の違いとポイントを押さえておきましょう。
以下で具体的に説明します。
家を建てる際の建築工法の選択
注文住宅や、建築条件付きなどに関しても、建築工法を自分たちで選ぶことができます。
自分たちの予算や希望によって建築事務所と相談しながら、決めていくスタイルを注文住宅と言います。
予算に関して「【予算】住宅づくりは予算との戦いです。」に詳しく掲載しています。
また、注文住宅については「【注文住宅】住宅設計の流れとポイント」に詳しく解説をしています。
なので、どういった建築工法、たとえば、2×4にするとか、プレハブ工法にするのかなど選ぶことも可能です。
同様に、建築条件付きに関しても建築工法を選ぶことは可能ですが、ただ3か月といった限られた期間で建築工法から色やデザインなどすべてを決めなくてはいけないというスケジュール的なハードな面を気をつけていかなくてはいけないようです。
建築条件付きの場合のポイントは、土地の契約を結ぶ前にあらかじめプランを決めておくことです。
そうすれば、スムーズに3か月といった期限内で決められるでしょう。
木造在来工法
最近の傾向は、鉄筋コンクリート製の家が多くなってきましたが、まだまだ木造の住宅も多いです。
その木造住宅の工法の中で、最もメジャーなのが木造軸組工法というものです。
この工法の特徴は、床、壁、天井などあらゆる場所を細長い木材の組み合わせで作るのが特徴になっています。
先に木の骨組みをつくっていき、後から床や壁を貼って仕上げていくようなやり方です。ただ、肝心な箇所はボルトや補強のためにも用いる部材などもあります。
きちんと施行されているようであれば、木造の組み立てでも強度上の心配などはありません。
木造という事で、鉄筋性と比較されることが多いのですが、実際の生活において木で作ってあることで空間に、木のにおいが充満して生活が快適になります。
快適な住宅については「住まいを快適にするための住宅設計」を読んでみてください。
伝統的な木造軸組工法のメリット
伝統的な木造軸組工法が今でも支持されているのには理由があります。
多くのメリットが言われています。
なんといっても、日本の四季折々にあっている素材です。夏は暑くて湿度が高い、冬は寒くて乾燥している、そういった気候風土に対して柔軟に対応できる素材が木というものです。
また、設計の段階で柔軟に変更ができやすいという利点もあります。こうした機能的な面だけでもメリットとしては、大きいのですがやはり一番のメリットは木の素材感や温かさといった木の素材がもたらす心理的な効果なのではないでしょうか。
人が生活していく中で、木から受ける暖かさや香りなどは、何物にも代えがたいものがあります。
日本人ならではの工法です。日本の気候風土にも適しているのでお勧めです。
住宅の素材については「【素材】住宅購入時に考える素材」に詳しく解説しているのであわせて読んでみてください。
木造住宅は日本に適した工法です。
木造住宅が自然のぬくもりが感じられ、とても日本では人気のある住宅工法です。木造と言えば、柱や梁が目に見えるところに備えられていて、強度を高めているという印象を受けるかと思います。
しかし、現在の木造住宅は、壁や床の中に柱や梁などを隠す大壁の造りが多く、在来軸組み工法の構造自体はとても見えにくくなっています。
在来軸組み工法の構造の上に、床、壁、天井、屋根などが張られて、住宅が完成するようになっています。
骨組みを大別すると、基礎、軸組み、耐力壁、小屋組そして各部材の接合部に分けることができるようになっています。
このように木造建築には、さまざまな要素がからんでいて耐震性を高めるようになっています。
耐震については「【耐震】住宅設計前に考える耐震について」により詳しい解説をしています。
2×4工法
ハウスメーカーが得意としている工法とは、どのようなものでしょうか
2×4という工法です。壁や床、天井などをそれぞれパネルにして先に作っておき、それを組み合わせて建物を作っていくやり方です。
パネルを組むのに、複雑な技術を必要としなくて済み、部材などの材料も一通り企画化されているので、熟練技を必要としなくて、効率的に建設ができるというメリットがある工法です。
全国展開しているハウスメーカーなどでは、とてもメジャーな工法でいちばんコストもかからなくて済むやり方です。
よいハウスメーカーについては「よいハウスメーカー住宅営業マンとの出会い方」についてもあわせて読んでみてください。
多くの一戸建て住宅において見られる工法となっているので、いろんな地域で建設途中の物件があればすぐに見ることは可能でしょう。
自分たちでどのようなものか確認してみるのも良いのではないでしょうか。
2×4工法の由来
2×4はとても効率的な建築の方法として、人気です。
1970年代にアメリカからもたらされた技術で、柱ではなく壁で住宅を支えていくという画期的な工法です。
最近では、とても日本で定着してきています。面を作っていくという工法なので、簡単かつ手っ取り早く完成させるのにはもってこいの工法としてアメリカで生まれました。
開拓時代に北アメリカで開発された建築方法です。極力、柱や梁は使わずに壁自体で住宅を支えていくという工法なので、いかに壁をしっかりした部材で仕上げていくかがポイントになります。
2×4工法のメリットはどのようなものか
2×4の場合、ただ単にパネルを組み合わせるということではなく、外からの力に対してそれぞれの壁を利用して分散させるように設計されています。
最大のメリットは、耐震性がとても高いという事です。2×4には地震に強いという特色があるので、地震大国日本にはもってこいの工法なのです。多くの住宅メーカーが進める理由はここにあります。
また、部材と作業の内容がしっかり規格化されているというところからも、作業が行いやすく誰がやっても仕上がりが同じようになるような仕組みが整えられています。ですので、施工ミスが非常に少なくて済みます。
多くの住宅がこの工法で、建設されていてメーカー側も自社のコスト削減という事で推奨しています。
ただ、別に消費者側にデメリットがあるというわけではなく、メーカー側消費者側双方にとって都合の良い工法の代表的な工法です。
コスト面でも多少安く仕上がり、品質も保証されているので良いのではないでしょうか。
2×4工法のデメリット
2×4にデメリットはないのでしょうか。
確かに大量生産されていて、規格化されている部材を多く使用していることによる作業場のメリットやコスト面でのメリットはあります。
ですが、逆に言うと規格化されているということは、デザイン上の自由度がほとんどなく一度建設した者に対して、設計上の変更がなかなか効かないというデメリットもあります。
気密性が高いというメリットがあるのも2×4の特徴なのですが、逆に湿気の多い時期などは結露ができやすくなるというデメリットもあります。
特に日本の湿度は、もともと考案された北米より、高くジメジメしているので、湿度対策をきちんとしておかないと大変なことになります。
デメリットを解消するような計画を建てて2×4を選択してください。
住宅の湿度については「【温度湿度】住宅設計時、購入時には温度湿度を加味すること」を読んでみてください。
混構造(いろいろな工法を組み合わせたもの)
いろいろな工法が住宅を建てるのにはありますが、それらを複雑に組み合わせるような工法もあります。
混構造と呼ばれるものです。
通常は、この混構造と呼ばれる工法はあまり用いられません。
コストも多少高くなるというデメリットがあるので。
例としては、一階が車の駐車場で、その部分に鉄筋コンクリート工法を用いて、2階の住宅部分に木造軸組工法を用いる場合などがあります。
ただし、あまりこのような複雑な工法の組み合わせはハウスメーカー側も推奨していないようです。
ハウスメーカー側も、工事の管理に手間がかかるうえ、作業者の負担が多少重くなるというようなことが言われています。
ですので、住宅建設に際しては、なるべく単一の工法で行うのが無難です。
これらハウスメーカーの実情については「【ハウスメーカー】ハウスメーカーの実情」を参考にしてみてください。
まとめ :1戸建て住宅には、代表的な工法として「木造在来工法」、「2×4工法」などがあります。
木造在来工法とは木の柱を自由に組んでバランス良く組んでいく工法のことです。そのため、間取りが自由に決められて、将来の増改築の時にも立てやすい家が建てられます。ただし、木材をりようしているため、火事になりやすく、地震にも弱いと言われています。
2×4工法とは板状のパネルを組み立てていく工法の事です。
気密性や断熱性に優れているの特徴になっています。ただし、シックハウス症候群になりやすいという点に注意が必要です。
この違いを覚えておけばよい住宅設計ができると思います。
なお、断熱については「【断熱】住宅の断熱メリット」に詳しく解説しています。