
Contents
耐震性の確保を必ずしてください
設計前に耐震性を確実にするために、まず必要なのが地盤調査を行ったうえで、その地盤に合った強度の基礎工事を行う事です。
一般的には、良好な地盤には布基礎やベタ基礎といった浅い基礎を選択し、地盤の弱い土地には地盤改良を施したうえで、杭を深く打ち込んで建物を支える杭基礎を行います。
分譲地などで埋立地や盛り土をした地域では、地震によらず地盤沈下が起きやすい可能性がありますので、事前の対策が重要になります。地盤対策をきちんと行いましょう。地盤はその住宅をしっかり支えるための基礎です。
その基礎をしっかりしたものにしないと、せっかく建てた住宅が台無しになってしまいます。
ですので、建設前に行う地盤調査をきちんと行う事です。
設計時に耐震だけでなく免震構造も利用しましょう。
住宅が地震に耐えられるようにするためには、耐力壁などを設けて抵抗する耐震設計だけでなく、最近はそういった災害から免れる技術や、制御する技術なども出てきています。
耐力壁については「【耐力壁】耐力壁って何??」を読んでみてください。
何も地震などの力に対して、備える対策は耐えるというだけが基本ではなく、免れたり制御したりするようなことも必要です。
そのような設計対策として、免震構造とは建物の損傷や家具の転倒を防ぐ上で効果が大きく、大地震に力を発揮します。
このような免震構造を備えた設備が最近は採用している住宅が多くなってきています。
ただし、多少コストがかかるという問題もありますが、住宅が壊れてしまったら元もこうもないです。
なるべく、多少のコストはかかっても災害に対しての装置を備えるようにしてください。
災害については「【災害】災害に備える住宅設計」に詳しく掲載しているのであわせて読んでみてください。
耐震偽造への罰則はどのようなものなのでしょうか。

耐震構造起算偽装事件以降、建築関連の法律が厳しくなってきています。建築基準法などの改正によって、耐震構造計算のチェック体制が厳しくなってきています。
木造住宅の場合、原則13m超、鉄筋コンクリートの場合、原則20m超の高さになる場合はピアチェックが義務付けられるようになりました。
ピアチェックとは、専門家による確認体制のことです。
これは欧米ではすでに多くが実施されており、日本でも導入が遅かったくらいです。
以前は、耐震基準に重大な違反があったとしても、最高罰金は50万円程度でしたが、建築基準法の改正により、最高懲役3年、罰金は300万円となりました。
こういった刑を厳しくすることによって、建築士のモラルを厳しく向上させようと取り組んでいます。
耐震支援の優遇
耐震支援を行っている自治体があります。
子供関連以外のサービスで自治体差が出やすいのが、耐震支援です。
住宅の耐震設備を高めるような支援を各自治体も行っており、中でも阪神大震災を経験した兵庫県神戸市は特に手厚いサービスをしています。
兵庫の中でも突出して神戸市は耐震のための助成金を行っています。こうした点も住宅を購入する要素の一つとして考えるのも良いのではないでしょうか。地震対策も十分必要なものです。
常に最悪の事を想定しながら、住宅の購入に関しても検討しましょう。何がいつ起きるか分かりません。
このように各自治体のサービスを比較検討して、自分たちにとって重要なことは何かを考えて住宅購入予定地を家族で話し合いましょう。
それが最終的に良い住宅になります。
耐震補強工事の際に優遇税制があります
昭和56年以前に建てられた住宅は、ほとんどが現在の耐震基準にそぐわないものとなっています。その時期までに建てられた住宅に関して、もし耐震補強工事をするようであれば、最大3年間にわたり固定資産税が半分ほどに軽減されます。
ただし、条件があり、改修工事費用が30万円以上の工事が対象で、工事完了から3か月以内に市町村に申請すれば、軽減措置が実施されます。
軽減措置を受ける場合、自分で証明書を携えて申告することです。この軽減措置は、地震被害の多さによるものです。
中古住宅に対して、早期に耐震改修工事を促すための措置です。また、申し込みをして改修工事が早ければ早いほど、固定資産の減税の期間が長くなります。こういったことも知っておきましょう。
耐震基準に付随したローン金利優遇制度があります

旧耐震基準の住宅の改修といった昭和56年以前に建築された、旧耐震基準の住宅の耐震改修工事を行うときには、各種の優遇制度を把握しておくと便利です。
まず行うこととして工事の準備として耐震診断について市区町村の窓口で相談することです。自治体指定の業者に頼むと、無料で診断してくれます。
耐震改修工事が必要という診断の時は、その工事代金の一部を負担してくれる補助金制度を実施している自治体もあります。必ず事前に窓口を訪れましょう。
工事開始後の申請は受け付けてくれないので気をつけてください。
もし耐震改修工事を希望しているのであれば、税額控除制度といった便利なものもあります。最高20万円まで所得税が控除されます。
ローンを活用したときには、ローン控除を受けることも可能ですので、そのようなときにはきちんと忘れずに手続きを行ってください。