
シロアリも空き巣も住宅を設計する段階できっちりと対策が必要です。共通しなそうな2点の対策ですが、どちらも住宅設計時にははずせず住んでいる人を不幸に陥れるという点では共通しています。
ここではシロアリと空き巣の両方についてまとめました。
Contents
空き巣対策の具体的な方法

住まいの安全性には、耐震性や防火性などの災害に対してのものもありますが、空き巣対策も考えなければならない事柄です。
空き巣対策としては、家の設備に置いていろいろとあります。中でも、空き巣に侵入されやすい場所として玄関、勝手口、1階の掃きだし窓、浴室やトイレの窓、バルコニーなどです。
その中でも死角となる場所には、人が侵入できない幅の窓や、防犯カメラや人感センサーを設置するのが有効です。2階に上がらせないために、家の外観をシンプルなものにするのも大切なことです。
窓ガラスの対策としては、防犯ガラスや窓用シャッターをつけたりするのも一つの手です。
他にもセコムなど警備会社のセキュリティシステムを導入するなどいろいろとやることはあります。
窓については「【窓】わかりやすい住宅設計の窓の話」にも詳しく解説しています。
また、 空き巣が入るような要素を持たないような家の設計が大切です。空き巣が入りやすいのは、通行人や隣人の目が行き届かないような家です。
ほかの対策としては、塀を低くして外からの監視の目が行き届きやすい家の設計にすることや、なるべくオープンな環境を家の周りに構築することなどがあります。
つまり、人目から遮られたような高い塀に囲まれたような家は狙われやすいです。
確かにブロック塀などはプライバシーを保てるという点では、良いのですが、見通しが悪く空き巣に狙われやすいという点がネックとなっています。
そうした様々な対策を施すことが、安全対策につながります。一つ一つ丹念に対策を立てていきましょう。
シロアリ対策の具体的な方法
空き巣だけではなく、シロアリから家を守ることはとても大切なことです。
特に木造住宅などはシロアリの被害にあいやすく、これらは土の中に巣を作りそこから蟻道をつくって家に侵入するというパターンが多いです。温暖多湿な環境を好み乾燥を嫌い、湿気の多い床下や雨もりした小屋裏の木材を食い荒らします。
他にも、腐朽菌などという金が木材を腐らせるというようなこともあります。木材を構成する元素が分解されボロボロになってしまいます。
意外と、この腐朽菌による腐食が多いです。
木材強度に与える強度が腐食金とシロアリによってダメージを受けるので、家自体の強度も弱くなります。
きちんと、こうした強度に関しての対策をあらかじめしておきましょう。
長く住宅を快適に過ごすには、大切なことです。
快適な住宅については「住まいを快適にするための住宅設計」を読んでみてください。
シロアリ対策に対しての技術
日本人の気候風土や考え方には、木造軸組工法がありますが、今まではシロアリ対策という部分で弱い側面がありました。
また、職人の腕によってばらつきがあるというデメリットもありました。しかし、最近の加工技術の発達で、機械であらかじめ加工するプレカット工法というものが確立されたおかげで、ばらつきに誤差がほとんどなくなってきています。
また、シロアリ対策なども、化学の発達で防虫処理の技術が良くなり、かなり改善されてきており以前ほど問題にならなくなってきました。
このように木で組み立てる工法も、それほどのデメリットがなくなってきています。できるだけ、自分たちが生活するということであれば、木に囲まれた中でしたいものです。
設計段階からきちんとシロアリや腐朽菌対策を施しましょう。
シロアリや腐朽菌などからの被害を防ぐには、発生原因を考えてみる必要があります。
シロアリの発生原因としては、木材、温度、水、酸素の4つがそろった時に発生します。
そのために、家の各部に水がかからないようなつくりにする。
水がかからないことは無理なので、防水防湿対策をきちんとしておく。ある程度水分や湿気を換気や通気で排出するための仕組みを備える。
というような対策の仕方があります。特に水回りが集中する家の北側が、太陽が当たらずジメジメしており、湿気がとてもたまりやすい部分です。
建築後にできる対策も多いですが、設計段階で、予め備えておけばある程度の防御ができます。
また、最初の設計段階できちんと行う事で、最小限度に被害を抑えられるということも考えられます。
住宅の温度については「【温度湿度】住宅設計時、購入時には温度湿度を加味すること」を読んでみてください。
まとめ:シロアリと空き巣
空き巣対策もシロアリ対策も、住宅の設計段階で一つ一つのパーツに対策を入れることです。
腐食が発生するとシロアリが発生し、景観上治安が悪くなり空き巣も発生しやすくなります。ひとつひとつ丁寧に日々生活しどちらも防ぐ住宅にしましょう。